いざメモリーカードを買おうとすると、膨大な種類とサイズのメモリーカードを目にすることになるかもしれません。「これはいったいどういう意味なのだろう？」と疑問を持つ人も多いでしょう。疑問を解消できるように、以下の説明をぜひ参考にしてください。

SD Associationは、メモリーカードの規格を規定する団体です。
 現在、メモリーカードは一般的な3つのカテゴリーに分類されています。SD、miniSD、そしてmicroSDです。近年では、スマートフォンやデジタル一眼レフカメラ、ダッシュカム、アクションカメラなどで使用されていることから、3つの中ではmicroSDカードが最も広く使用されています。miniSDカードは最近ではあまり見かけなくなっており、PDAのような古い機器でしか使われていません。SDカードは、デジタルカメラやビデオカメラで最もよく使用されています。

カードの種類

図1：カードの種類

メモリーカードの容量は4つの異なる規格に分類できます。SD、SDHC（SD High Capacity）、SDXC（SD Extended Capacity）、SDUC（SD Ultra Capacity）です。図2は、対応する容量範囲を示しています。そして、FATファイルシステムもあります。FAT16、FAT32、exFATです。WindowsもmacOSもFATファイルに対応していますが、FAT32のファイルサイズは4GBに制限されていので注意が必要です。今日の高音質なオーディオとビデオのニーズに応えるために作られたのがexFATであり、exFATファイルはWindows 7、Mac OS X 10.6.5以上と互換性があります。

容量と互換性

図2：容量の比較

図3：容量と対応するファイル

たとえば、すべての写真が14メガピクセルだった場合、2GBなら約340枚、32GBなら約5,400枚の写真を保存できます。
 標準的なフルHDビデオを基準にすると、2GBでは約20分、32GBでは約5時間、そして2TBでは約300時間の映像を保存できます。また、カメラによっては、対応容量に制限がある場合もあるので注意が必要です。例えば、アクションカメラの中は32GBまでのメモリーカードのみしかサポートしていないものもあります。

図4：適切な容量の選択

一般的なスピードクラスには、スピードクラス、ウルトラハイスピード（UHSスピードクラス）、ビデオスピードクラス（ビデオスピードクラス）の3つがあります。これらの分類には、「C」、「U」、「V」のいずれかの文字が続き、数字は、カードの1秒あたりの最低読み取り/書き込み速度を示しています。数字が大きいほど、書き込み性能も高くなります。
スマートフォン、特にアプリの利用に関しては、この目的を意図して設計されｗた2種類のカードがあります。これらのカードは、アプリケーションパフォーマンスクラス分類によって、A1またはA2カードとして定義されています。A2カードは、同じ時間内にA1カードよりも多くのデータを処理できます。そのため、アプリの多用するのであれば、A2カードを選ぶ方がよいでしょう。

スピードクラス

図5：スピードクラスと適用性

「3つの規格がどれも10MB/秒の書き込み速度に対応しているなら、どれが一番いいのだろうか？」と疑問に思うかもしれません。結局のところ、カードを何に使うのかより重要です。例えば、写真撮影であるなら、C10カードで十分です。高解像度ビデオを作成するのであれば、U1およびV10カードが最適でしょう。メモリカードの最低書き込み速度がビデオの処理速度よりも遅い場合、ビデオが滑らかにならないからです。

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